<豪準備銀行が発表した金融政策メディア発表資料を意訳>
キャッシュレート 2023年2月
3.35% (+0.25 basis points)
世界的物価上昇は高いままではあるが、落ち着きを見せてきている。
その要因としてエネルギー価格の低下、物流問題の解消、そして金融政策の引き締めがあげられる。しかしながら、インフレ率が目標値に戻るにはしばらく時間がかかるだろう。
オーストラリア国内の消費者物価指数は12月期の前年同期比が7.8%。1990年以来の最高値。インフレ率は予想外に高い6.9%となった。
インフレ率は下降するとみられている。消費者物価指数は年内に4.75%、2025年半ばには3%前後になると予測される。
2022年、オーストラリア経済は大変成長した。コロナ規制の緩和が消費の回復に大きな役割を果たした。
失業率は3.5%前後で推移。1974年来の低水準。
労働者不足、高い求人率ではあるが、業界によっては解消してきているところもある。しかしながら、経済成長は遅いため、失業率は上昇すると予想される。
年末までに3.75%、2025年半ばには4.5%と予測される。
住宅ローンの返済動向については、度重なる利率上昇にかかわらず影響は未だみられない。
今後の利率変動の不透明さと家庭内消費の引き締めによるものと思われる。
ゆとりを見せる家庭がある一方で、ローン利率や物価の上昇によって厳しい生活を余儀なくされる家庭もある。
住宅価格の減少も家計のバランスシートに影響を及ぼしている。
現在の大規模かつ急激な世界的物価上昇が各国の政策金利にどのような影響を及ぼすのか不透明であることも、今後の見通しが立てられない要因である。
インフレ率を2-3%まで引き下げることを目標としている。
そのため、今後も政策金利の引き上げは検討している。
引き続き世界経済の動向、消費動向、労働統計に注視していく。
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